成約案件から見る板巻きパイプや加工技術の活用事例2

様々な分野で幅広くお使いいただける弊社の板巻きパイプ。どのような場面で利用できるのか想像しにくい製品ですが、弊社での様々な用途や事例を用いて分かりやすくご説明いたします。

最近、弊社では小さい製品を扱うことが増えてきており、中でもラシヒリングと呼ばれる製品のお引合いをいただくようになりました。

充填搭ラシヒリングは蒸発・蒸留・凝縮・昇華・コールドトラップや触媒などの分野で活用され、火力発電・石油工業・製鉄業・ソーダ工業・硫酸工業・パルプ工業・各種化学工業・都市ゴミ焼却・下水処理場といった現場に多く使用されています。

具体的には、充填搭やスプレー搭と呼ばれる設備や装置内部のトレーなどに敷き詰め、ガス吸収・ろ過・蒸溜といった役割を担う不規則充填物として使われています。このラシヒリング。特徴として以下が挙げられます。

1、機械的強度が大きい。
2、蒸気が均一に上昇、もしくは液体が均一に下降する。
3、耐酸・耐熱など、自由に材質を選択できる。
4、接触面積が大きく、表面積や空間率が大きい。
5、小口径から大口径と様々な管に用いることが可能。
6、軽量で、取り扱いが簡単。

ラシヒリング充填物として管などに詰め込んで使用するため、装置内に設置する際は一度に大量のラシヒリングが必要となります。この製品や業界での受注を獲得することができれば、月産1万本単位の量産案件となり、継続して獲得できた場合の売上には非常に期待が持てる製品です。

パイプには様々な活用方法があるにも関わらず、自社が属する業界内での使用用途ばかりに目が行きがち。ですがその中でのシェア拡大を目指しても限界があります。そのような時は一度原点に戻り、マーケティング調査や日々の業務の中で疑問や興味を引くものを深掘りしてみると、意外と知らなかった需要を再発見することができるかもしれません。