無駄を省いて効率化! 専用CAD/CAMの導入でできることが増えそうです。

全従業員数10名程度のハラサワですが、このたびターレットパンチングマシンのCAD/CAMを導入することになりました。どんな課題が解決していくのかを今回は書きつづっていきます。

今までご依頼いただいたピアス加工の製品は、すべて手作業でプログラム作成をしていました。ただ、ここのところ、パンチングシートや特殊なピアス配置、テーパーパイプの試作といった加工依頼が増えたのですが、これも手作業となるとかなり苦戦することになるのです。実際に、入力や計算のミスが出てしまったり、その試作製品のみに向き合う時間の長さ、さらには手作業でプログラムを作るための新人教育時間…といった具合に、さまざまな課題と直面していました。

そこで、CAD図面から機械による自動プログラム生成が可能なCAD/CAMの導入が話に上がりました。自動生成可能ということはつまり、図面さえあればプログラムを組む必要が一切なくなるため、コマンドや座標値に頭を悩ませることも減らせるようになるのです。もちろん試し打ちと修正にかかる時間も削ることができます。

さっそく機械メーカーに問い合わせを行い、削減時間と導入コストの試算をしました。手入力でできる加工の種類の限界もありましたので、弊社が今後可能にしたい加工や効率化がCAD/CAMを導入することで達成可能かどうか、確認をしっかり行なって導入の判断にいたりました。ちなみに、ターレットパンチングマシンのCAD/CAMはその操作について研修を受講するところまでがパッケージになっているので、導入後即座に運用できてありがたいですね。

さて、先述しているようにこの導入で一番改善されるポイントというのは、生産性の向上になります。弊社独自の計算では年間で削減できる時間は100時間を超える予想です。図面から自動でプログラムが生成されることで、手入力で打ち込むことによる誤入力、計算ミスがなくなるだけでなく、難しいピアスの配置や切り出しにも対応できることが大きな要因といえるでしょう。試作材料を外注する費用や手間がなくなれば納期短縮も可能になり、お客様への信用や満足度にもつながりますね。

ある調査によると中小企業のCAD/CAM導入率は2次元・3次元問わず少なくとも50%には届くようです。読者の皆様がお勤めする企業はすでに導入済みでしょうか。導入されている企業様も、機能をフル活用して効率化や対応力強化をはかり、できる仕事を増やしてこの賃上げの波に押されないよう共に頑張りましょう。