中弛みにご用心!
企業の将来を担う新入社員も、ようやく業務になれてきたころではないでしょうか。そこで今回は新入社員のみならず、中堅社員も初心に戻って作業効率について考えてみましょう。
様々な現場でよく耳にする「5S」(整理・整頓・清掃・清潔・躾)と呼ばれる活動は、多くの方がご存知かと思います。すでに実践されている企業がほとんどだと思いますが、これは簡単に言うと、必要なものは置き場を決めて分かりやすい配置にする・清掃をして清潔に保つ・これらを維持し、決められたことを正しく守る習慣を身につけることです。しかしながら、5Sというと単なる「かたづけ」と誤解されがちで、本来の目的を達成できていない企業が多く存在します。
5Sとは本来、職場内を活性化させて組織全体をワンランク上の環境へ整えることで、作業効率や品質の向上・顧客満足度の向上といった成果を得ることができます。そのためには、取り組む過程やそれらを習慣付けることが非常に重要となり、会社全体で取り組むだけでなく、管理責任者やリーダーのマネジメント力や率先力についても必要性が高まります。これらが満たされなければ、いつまでたっても単なる「かたづけ」で終わってしまいます。
しかしながら多くのところでは、経営者やリーダーの掛け声に応えるのは新入社員だけ、という企業も多く、中堅社員の慢性化が進み、自ら行動する・自己管理するといった意識低下が見られることもしばしば発生しています。5Sを実践するためには、全員参加の徹底を図ることが必要となり、またコミュニケーションによる社員同士の連携によって、人が育ち、企業組織が活性化していきます。5Sを行なうことによる目的と改善後のイメージを具体化させ、組織全体で再度、意識の共有を図り、作業効率とは何かを考えることも大切なのかもしれません。