業界の低迷はいつまで続く?
金属加工を主とする企業は、市場に出回る製品に必要な部品を多く製造していますが、企業の特徴として中小零細及び下請け率が非常に高く、景気や業界の影響を強く受けやすいことが挙げられます。
金属業界自体の市場規模は他と比較しても大きく、弊社の製品もバイク・自動車業界をはじめ工業機械、電機工業、食品工業、建築、通信、環境、照明、農機、実験機器などの様々な分野で需要があります。その中でも特にバイク・自動車部門は市場が大きいため、比較的安定した生産量を維持していますが、量産製品になると途端に海外での現地調達や生産効率化などのコスト削減を推し進められていることもあり、ここ数年のうちに国内市場の縮小が目立つようになってきました。
海外での現地調達が深化したことで、残っている金属加工の内製化が進み、金属加工業界の下請け企業は、円高や海外進出なども相まって非常に厳しい環境に置かれています。昨今では、新規設備を導入して、新しい分野や技術で競合との競争に立ち向かう企業も見受けられますが、最終的には価格競争によって薄利営業を選択せざるを得ない企業も多く、市場や顧客のニーズを十分に満たすことができていません。
また、自動車業界の需要もガソリン中心の自動車からエコ対応車へと変移しており、ハイブリット車の販売台数は年々増加しています。
1、ハイブリッド
2、電気
3、プラグイン・ハイブリッド
4、燃料電池
5、クリーンディーゼル
6、圧縮天然ガス
といった環境に配慮した様々なエコ対応車の開発・導入が進んでいます。その上、低燃費が求められる現代では車体の軽量化についても注目されており、近年は自動車だけでなくバイクでさえも車体と吸排気部品が一体化してきています。
つまり今後利益を上げていくには市場の変化や顧客のニーズを察知することが最も重要となり、次の動きを見ていく必要があります。自動車の吸排気部品であれば車体と一体化していても使用され続けるマフラー製品の開発や、現在取り扱っている商材に付加価値のあるキーを提案・発信できるよう、多角化するための戦略をきちんと練ることが今後の発展に大きく影響してくることでしょう。