加工実績集 Vol.4
今回で第4稿目となる加工実績集。お客様から見て加工できそうなのに無理なもの、無理そうに見えて加工できるものをご紹介。さて今回は板巻きパイプの後加工について焦点を当てて事例を取り上げてみました。どうぞお楽しみください。
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【今回の事例】
製品名:バーナー火口
材質:チタン
寸法:φ49.6(ID48)-φ70×1.0t×125
備考:
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今回のお話はネットからのお引き合い。道路舗装などで使われるガスバーナーの火口をチタン製で作りたいとのお話で、Webサイトやパンフレットにも画像が UPされている画像を見て本件のご相談をされたとのこと。画像の製品はステンレス材を使い、プレス加工と手溶接加工の組み合わせで作られたものです。
実はこれまでも何度か板巻きでバーナー火口の製作をしたことがありましたが、本件の特色は何といっても「チタン製」というところ。既製品が数多くある中、 チタン製の火口のついたバーナーなど聞いたことがありません。この超差別化されたお話に私たちも非常に高い関心を持っていました。
ところがこれがなかなか難しい仕事に。パイプへの縮管、拡管の加工限度は概ね元々の径サイズから±30%まで(下限70%、上限130%)となります。ストレート+テーパー+ストレートという3段構造をした火口を製作する場合、どこかしらを拡げるか絞るかせねばならないわけですが、チタン材にこの限度ぎりぎりの際どい加工をすることを考えると金型製作などで相応の初期投資が必要となることが容易に予想できました。
結局、このイニシャルコストがネックとなって試作にも掛かれず、本件は未だペンディング状態のままでおりますが、もし成約に漕ぎ着けることができれば、また一つニッチな独占市場を得られるわけです。現在も実現に向けて鋭意お客様と打ち合わせ中ですので、続報を楽しみにお待ちください。