【消去法の新卒採用】vol.2
第二章 有効な求人方法とは
大手企業が行っている採用方法のイメージはどのようなものでしょうか。インターネットを使用した全国区での求人、人事課の人々による専門的な採用活動、大きい会場を利用しての合同説明会、長期間にわたる学生募集など、新聞やニュースでもよく見かける光景が挙げられるかと思います。実際、大手企業が行っている大卒新卒者の主な採用の方法は、「リクナビ」や「マイナビ」などの就活サイトやマスメディアを使った、点ではなく面の採用をしているのです。
では中小零細企業が大手企業に勝てる大卒新卒者の採用を行うにはどのような方法を取ればいいのでしょうか。多くの方が大手企業と同じように就職サイトやインターネットを使用すればいい、もしくはハローワークや一般の求人誌・ 求人紙などの求人広告を出せばいいと考えるのではないでしょうか。
その費用は予想以上にかかります。例えば、大手企業では採用の運営コストだけでおよそ4000~5000万円かかるとされています。このことからも中小零細企業が大手企業と同じ方法で採用の運営をすることは難しいと判断できるかと思います。
現在のハラサワが主力としている求人方法は、1都3県(東京・千葉・埼玉・神奈川)の各大学の就職課への訪問、及び求人票を含むDM送付です。
多様な求人方法がある中、実際にハラサワが行っている採用上で一番頼みとしている方法は何と言っても各大学就職課への求人。初めて新卒採用を行う場合、社長自らが大学へ訪問することにより自社に対する印象が強くなります。紙媒体の偶然性や、面談を通して築かれる就職課の職員との関係性も後押しとなり、確実な効果が得られます。実際にキャンパスにいる学生達を見ることで採用以降の具体的なプランを想定しやすくなるのもこの方法のメリットでしょう。この他どこの大学に求人を出すのかや、どのタイミングで求人を出すのかなどで母集団の質をコントロールできること、新卒採用を継続することによって効果を増すこともこの方法の大きな強みです。
公的機関のものを筆頭に、新卒応援ハローワークや求人NaviなどのWEB求人の登録もしていますが、こちらはあまり本気で使っているものではありません。ネット媒体の求人を利用することで大卒新卒者の求人窓口を少し広げることが可能となりますが、自社の求人票やPRがインターネット上でどれくらい機能するかを測るために利用しているに留まります。
大卒新卒者の最大の特徴は「白紙状態の人材」ということにあると思います。これが社内の変革を大きく助けます。中途採用者や既存の社員の方々に何か新しい取り組みについての協力や理解を求めた際、その説得には一定の労力を要します。しかし大卒新卒者の場合には、ほとんどありません。多大な費用がかかると思われがちな大卒新卒採用も、ハラサワのように的を絞って効率的に行うことで、年間費用を10万円単位に抑えて簡単に求人を行えます。
新卒採用は続けることでその効力を発揮します。断続的に採用を行なうのでは各大学の就職課や学生の印象を薄くしていまいます。毎年新卒採用を行っていること、実績として数名でも新入社員を確保していることによって、大学の就職課からの企業に対する信頼度が大きく変化します。よりやる気のある学生を雇いたいならば、継続的な新卒採用をお勧めします。採用を続けることによって社内の空気が入れ替わり、今まで以上に会社が活気付いて全体の勢いが増して発展し続けることも期待できるでしょう。
第三章 有効な採用方法へ続く