相手を見抜け!ノンバーバルコミュニケーション

ふつう営業強化というと、話し方ばかりに目が行きがちですが、「営業は聴くことも重要」という言葉を聞いたことはないでしょうか。その言葉の通り、相手のことを見たり聴いたりすることも営業では大事なことといえます。

とはいえ、人の心はわかりにくいもの。何を考えているのかわからず困ったことがある人も多いでしょう。しかし、よく見ると時々それが外に見えることがあります。表情などは簡単に見える一例ですが、これがノンバーバルコミュニケーションと呼ばれるものです。
ノンバーバルコミュニケーションは、人の心を端的に読むことができるもの。これを仕事に応用できれば物事や商談を有利に運ぶことが出来るでしょう。利用しない手はありません。

人の心理はよく目線に現れます。目線を見ればおのずと心が読めるでしょう。
ここでは10項目の状態のそれぞれの心理状態をまとめました。

1. 目が左上を
向いている時
過去のことを思い出しています。
2. 目が右上を
向いている時
未来のことを想像しています。
3. 左下を向いて
いる時
聴覚的なイメージをしています。
4. 右下を向いて
いる時
何かの苦痛に耐えています。
5. 視線を合わせて
くる時
あなたに強い関心があります。
6. わざとらしく
視線をそらす
嫌悪感を持っていて、話を早く終わらせたい
と思っています。
7. 視線を合わせ
ようとしない
あなたのことを嫌っています。
8. 視線を上向き
にする
考えをまとめている最中です。
9. 上目遣いに見る 自信がない状態。または強い視線の場合は、
反感や怒りを感じています。
10. 瞬きを頻繁にする 緊張や不安と抱えており、場合によっては
嘘をついているかもしれません。

 

この話は「神経言語プログラミング」という研究にも出てくることで、人は心理状態を何気ない仕草や表情の形で外に表しやすいことがわかります。

さて実践です。営業では5~10項のパターンが使いやすいでしょう。視線で相手の心理を読んでみてください。
商談を始めて、視線を合わせてくれば、だいぶいい状態のようです。そのまま商談を進めましょう。
しかし、視線をそらし始めたら要注意。このような状態では、一度退散するか、話題を変えたりして、攻め込まないのが賢明です。

次に、視線を上向きにしたり、上目遣いに見てきたりしたら、迷っていて、「脈あり」の可能性があります。説得力のある話で一気に相手の心をつかみましょう。一気に攻め込むという切り札はここまで取っておく必要があります。しかし、瞬きを頻繁にし始めたら、こちらは別の注意をしなければなりません。相手の話に怪しい点はないかよく考えましょう。

また、自分の目線についてワンポイントアドバイスがあります。目線を合わせることは、相手の話を聞き会話に集中している、相手に誠意を見せる、自信を表す、という心理的効果を与えます。しかし、目線を合わせ過ぎても威圧感を与えてしまうため、「口元付近を見る」くらいが効果的でしょう。上手くいけば信頼関係を得ることが出来ます。
目線を合わせない、という態度は避けてください。相手に失礼となり、営業に支障をきたすかもしれません。

他に見えやすいのは手足です。相手の足のしぐさを観察することで、心理状態を読むことが出来ます。
まず、蹴るように足を動かしている場合。それは、攻撃の意思を示しています。
このようなときは、契約などの決断を求めるような話をせず、場を和ませるような話をして相手を怒らせないようにしましょう。
次は、出口に足が向いている時。この時は、逃げたい気持ちがあることを示しています。
もしかしたら相手に何か急な仕事が入ったのかもしれません。「何かご用事がありますか?」と事情を話してもらい、相手を安心させることが必要です。
最後に椅子に固定している場合です。相手は恐怖心を持っているので、まずは相手の興味を引きそうな世間話をし、相手への気配りをしてください。

次に見えるのは手です。頻繁にメガネをいじる、鼻を触るなどしている人を見たことがありませんか。
この状態は、相手が何かに緊張している、または嘘をついている状態なのです。
人は、全く心理に変化なく嘘をつくことができません。
だからこそ、嘘発見器は機能するのです。この状態で相手が話して来たら、要注意です。
あなたを騙そうとしているのかもしれません。これに注意することで、相手の鼻を明かしてください。
きっと相手は狼狽するでしょう。

皆さんも、このテクニックを上手く使って営業を優位に進めましょう。